白木彫刻仏像(観音菩薩・地蔵菩薩・薬師如来・不動明王・守り本尊)

白木彫刻仏像は、伝統を踏まえた高度な彫刻技術を持つ熟練の仏師が、一つ一つ心を込めて彫り上げました。
その尊顔を拝するとき、仏の大慈悲を感じ、自然と心の安らぎが得られます。

観音菩薩

観音菩薩は、「観音さま」と呼ばれ、昔から広く民衆に親しまれています。

法華経普門品第二十五は「観音経」と呼ばれ、この中で観音菩薩は施無畏者であると言われています。施無畏者とは「怖いことや災いの無い状態を人々に施してくれるもの」の意味で、一切の衆生(しゅじょう)を救ってくれる現世利益の仏様です。
観音菩薩は人々の苦しみの声を聴き、苦しみのありさまをしっかりと見届けて、そのような人たちを全て救ってくれる崇高で偉大な仏様です。
また観音菩薩は三十三の違った姿に変身して、衆生を救ってくれると言われています。

地蔵菩薩

地蔵菩薩は、釈迦が亡くなって弥勒菩薩が56億7千万年後に現われるまでの間、この世にあって多くの人々の苦しみや悩みを救う仏様です。

地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上という六道、つまり生きとして生けるものが苦しみ悩む六つの生死のくり返しの世界、六道輪廻の苦しみをやわらげ救いとるのが地蔵菩薩です。
地蔵菩薩の最も多い像容は、髪がない剃髪に袈裟を身に着けた僧形で、左手に宝珠、右手に錫杖を持つ姿が一般的です。
地蔵菩薩は子供を救う菩薩としても知られ、子供を亡くした方が供養として安置することもあります。昔から地蔵講・地蔵盆などと民衆に広く信仰されています。

薬師如来

薬師如来は「お薬師さま」と呼ばれ、さまざまな難病に悩む人々を救ってくれることから、昔から多くの信仰を集めてきました。

薬師如来は正式には薬師瑠璃光如来といい、この世のはるか東方にある瑠璃光世界の教主です。薬師とは医師のことを意味し、このような名前がつけられた由縁は、薬師如来の誓願である12の大願の中に「私の名を聞けば、いかなる病もことごとく除かれ、心も身体も安楽になる」と表わされています。
薬師如来は手のひらに薬壺(やっこ)を持つ姿が一般的です。

各宗派の脇侍

仏壇をより丁寧にまつるためには、本尊の両脇に脇侍を安置します。安置する脇侍は、各宗派で定められています。脇侍は本尊の高さより大きくならないように注意します。

干支守り本尊(十二支守り本尊)

人はそれぞれの生まれ年の干支によって、守り本尊が決まっていると言われています。
干支守り本尊は古来より、厄除けや開運の守護仏として信仰されてきました。